【本の要約・感想】「超」入門失敗の本質_なぜ日本が同じ過ちを繰り返すのか?
最終更新日:2021年06月28日
こんにちは!! ゴルトン社長です。
今日は「「超」入門失敗の本質_なぜ日本が同じ過ちを繰り返すのか?」の要約の記事です!
この本は、第二次世界対戦の時に「日本軍がなぜ負けたのか、アメリカ軍がなぜ勝ったのか」を考察しつつ、「現代の日本がやりがちな失敗」を解説しています。
日本の「古くからの大企業に勤めているビジネスマン」は、一読の価値はある良書です
なぜならば「日本軍が負けた理由」と「現代の企業がビジネスで世界に負けている理由」がほぼ同じだからです。
日本は敗戦から、学んでいません。
・戦略性がない
・上層部が下の意見を聞かない
・新しいことに挑戦がない
皆さんが勤めている会社で、このようなことを感じているのであれば、是非読んで頂きたいです。
「なぜ日本が、このような失敗する構造になっているか?」を歴史を踏まえて、紐解いてくれるので納得感が高い本になっています。
1:日本人の失敗
最前線が抱える問題の深刻さを中央本部が正しく認識できず、「上から」の権威を振り回し、最善策を検討しない。
戦争では、最前線=「戦場」です。
現代ビジネスでは、最前線=「最も利益が期待できる」あるいは「利益にかかる場所」です。
日本では、上層部が「自分たちの理解していない現場」を軽視していることが多いです。
自分の想像で、現場を決めつけることが多々あります。
現場上がりの人もいますが「自分が現場にいた頃」と「自分が上層部にいる今」では現場の環境が違います。
なので、今の現場の情報を正しく吸い上げる必要があります。
上層部の都合のいい思い込みは、最前線の厳しい事実の前に簡単に壊されます。
なぜ、都合の良い思い込みをするのか?
・失敗を受け入れられない心理的辛さ
・正しく警告したものが評価されない人事制度
・大局的に、見れない考え方の硬さ
これらが組み合わさって本音を言えず、都合の良い思い込みをするのです。
都合の悪い情報を封殺して無視する。希望的観測に心理的に依存していく。
求めているのは、手段あるいは担当者の心理的平和ではありません。
状況が実態より良いようなふりをすることは、最終的にはほぼ確実に破滅に繋がります。
ですが、耳障りの情報や不都合な真実を隠し「正しい警告を発する人物を遠ざける」のが日本人です。
2:大局的に、見れない考え方の硬さ
「型の伝承」創造ではなく「方法」に依存する日本人。
自分たちでルールをつくり出すことができず、既存のルールに習熟することばかりを目指す。
日本人は「大きく考える」ことが苦手であり、俯瞰的な視点から最終目標への道筋をつくり上げることに失敗しがちです。
ルールが変わることを「受け入れる文化がない」ことが主な原因です。
昔は時代の変化が緩やかでルールがあまり変わらないので、成功した「方法」をしっかりと覚えて、結果を出すということが効率が良かったです。
しかし、時代の変化が激しくなり「ルールがすぐに変わる」ということが、頻繁に起こるようになりました。
日本人の中でも、「今までのやり方つまり方法を受け継ぐことではだめだ」と気付いている人、そしてそのことを提唱する人は一定数います。
しかし、先ほどの事例のように都合の悪いことを大半の人は見ません。
受け入れる文化がないのです。
単なる形の伝承を組織内教育として何十年も行ってきた集団にとって、勝利の本質への議論の転換(ルールの変化)はまさに「自分の敵が登場したこと」に等しい行為です。
このように本質ではない形の伝承によって、組織にイノベーションを敵対視する集団に劣化してしまうのです。
3:戦略とは「追いかける指標」
世界市場を一時席巻した日本の家電メーカーは、どうして苦境に立たされてしまったのでしょうか。
答えの一つは「イノベーション(新しい指標)」を生み出さない、高機能を追求している点にあると感じます。
この本では、戦略とは「追いかける指標」のこととしています。
そのルールにおいて、最も重要でその指標さえ満たしていれば勝てるというものです。
例えば、家電だったら昔は、このような指標がありました。
・持ち運びできる
・画質が綺麗
これさえ満たしていれば、売れるなんていう時代がありました。
なので、指標を見極めてそれを追求するということが、いつの時代も大切です
既存の指標が無効化されて、新たな指標に変わる
現代ビジネスにおける競争には「同じ戦略で戦う」ことで勝てる戦場は、ほとんどないといっていいかもしれません
ルールが変わる時は既存の指標が無効化された時です。
省エネや持ち運びできるなんて、今じゃ当たり前です。
どのようにして指標が無効化され、変わっていくのでしょうか?
1:戦場の勝敗を支配している「既存の指標」を発見する
2:敵が使いこなしている指標を「無効化」する
3:支配的だった指標を凌駕する「新たな指標」で戦う
身近な例としては、既存のガラケーの指標が無効化され、スマホという新しい指標が生まれた事です。
昔、ガラケーの軽量化や高機能化が行われている時に、アップルのスティーブジョブズはiPhone(スマートフォン)を提案し、世界の携帯事情を大きく変えました。
この時、時代が変わるということが分かっているのに、日本はすぐにはスマホの開発に取り掛かっていませんでした。
これは、先ほど話した「新しいものを受け入れる文化」がないことが原因です。
優秀な人は、これからの時代はスマホが来るとわかっていたと思います。
しかし、よくわからない新しい技術を批判する人たち、現場の意見を吸い上げられない状態、提案しても受け入れてくれない集団文化、これらによって開発が遅れました。
4:チャンスを潰す3つの特徴
・自分が信じたいことを補強してくれる事実だけを見る
・他人の能力を信じず理解する姿勢がない
・階級の上限を超えて、他者の視点を活用することを知らない
見たくない問題の正体見破り、組織を説得するリーダーが必要な理由はここにあります。
誰かが厳しい立場で事実を伝えなければ、真の問題解決に近づくことはできないのです。
最後に
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